HUGがなかったら、家での生活は続けられていなかったと思います

在宅介護では、ベッド・車椅子・トイレなど、日常のあらゆる場面で「移動」の介助が必要になります。桶谷様ご家族は、手での介助に限界を感じる中で、移乗支援機器「HUG」を導入されました。今回は、実際のご自宅での利用を通して感じた変化や、導入の背景についてお話を伺いました。

介護者:80代男性、70代女性
当事者:40代女性(脊椎小脳変性症)
医療機器利用期間:3年

 

 

HUGがなかったら、娘は家に帰ってこれていないと思います。

家での介護って、本当に移動ばかりなんですよね。ベッドから起こして、車椅子に乗せて、トイレに行って、また戻して。お風呂のときもそうですし、1日の中で何回もあります。

それを全部、手でやっていたんですけど、やっぱり大変で。その時その時はできても、毎日となるとしんどいんです。

今はHUGがあるから、そういう移動を任せられるようになって、だいぶ違います。「これがないと無理だな」と思う場面が、ほとんどです。家でこうやって3人で過ごせているのも、HUGがあってこそだと思っています。


一度、移乗介助の際に、大腿骨を骨折してしまったことがありました。

トイレに座らせて、そのあと車椅子に移すときでした。そのときは自分でも「まだできる」と思っていたんですけど、実際には力が足りなくて、ずるっと落としてしまって…。娘はそのまま大腿骨を骨折して、入院になりました。


一度床に落としてしまうと、もう自分一人ではどうにもできないんですよ。持ち上げることもできなくて、結局2人がかりでやっと、という状態で。

本当に大変でした。そのときに、「もう手だけでは無理なんだな」と思いました。

やっぱり、年齢的にもだんだん厳しくなってきますし、人の力だけでやるのは限界があるなと感じました。


トイレもベッドも、これがないともう無理ですね。

今はHUGがあるので、移動の場面はだいぶ変わりました。

トイレに行くときもそうですし、ベッドへの移動もそうですけど、以前みたいに手で抱えてやることはほとんどなくなりました。ボタンを押すだけで動いてくれるので、こちらが無理に力を入れなくてよくなりました。

 

一番助かっているのは、やっぱりトイレですね。頻度も多いですし、そのたびに負担がかかっていたので、それがなくなったのは大きいです。

それに、動きが一定なので、乗る側も安心していると思います。人がやるとどうしてもブレますけど、機械は同じ動きで支えてくれるので。

今では、トイレもベッドも、これがないともう無理だなと思いますね。

 

 

 

 

お金に代えられないものを、得たなと思っています。

HUGは、正直言うと安いものではないですし、誰にでも勧められるかというと、そうではないと思います。もう年齢も年齢ですし、先の時間も限られてきていますから、一日一日をどう過ごすかが大事だと思っています。

その中で、こうやって家で一緒に過ごせる時間があるというのは、本当に大きいです。HUGがあることで、生活が無理なく回るようになって、家族で過ごす時間も自然と増えました。

そう考えると、私たちにとっては「高い買い物だった」というより、「あってよかったもの」だと思っています。

お金に代えられないものを、得たなと思っています。

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